カラス君と黒猫さん









そして、風呂から上がった父さんの次に俺が入って、丁度昼になる、と言う所で身支度が終わった。



「・・・・・父さん、二日酔い酷いけど学校行くの?」

「行く・・・・・・・!!何としてでも女の子見る・・・!」

「・・・・・・居ないと思うけど・・・・。」


だって、昨日熱が下がって早々学校に来れるはずが無い。

まぁ、それでも学校が見たいと言うから。





「母校、なんだっけ?あの高校」

「そうなんだよー。まさか同じ高校に入るとは思わなかったからなぁ。ほら、入学式も行けなかっただろ?」

「まぁ、カナダだったしね」



そう。俺の通っている高校は、父さんの母校でもあったんだ。


だからこんなに行きたがっているのかもしれない。
・・・・・・・・・・・きっと。



「そんじゃあ俺は校門から行くから父さんは職員玄関から入ってね。」

「おう。そろそろ行くか」



顔色が悪いまま、父さんは立ち上がった。


あぁ、意地っ張りだなぁ。





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