カラス君と黒猫さん





埃臭いあの倉庫に堂々と横になって寝てる人。


黒いセーターで、黒髪、小柄なシルエット。





(黒猫さん・・・・・・!!何で授業中に!)


あぁ、サボってるんだ。眠くて・・。



じゃなく。



「おっ鍵開いてる。おっじゃましまーす」

「ちょっ!父さ・・・・・・・」



制止虚しく、ガラリとその扉は開かれた。





「・・・・・・・・女の子が倒れてる」

「・・・・・・・・・・・・」





遅かった・・・・・。
何としてでも黒猫さんと会わせたくなかったのに・・・。




「ん・・・・・・・・。」



物音で目覚めたのか、黒いかたまりがのっそりと起き上がった。


もういいや。どうにでもなれ。



「あれ、からすくん」





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