カラス君と黒猫さん
□失笑
□ □ □
季節は真冬、12月。
やっとの事でテストが終わり、今日は終業式。
現在、4時間目の学級活動。
実はこの時間、一番好き。
今はサボり中だけど、チャイムが鳴るまで渡り廊下のコンクリートに座って待っている。
新しい、俺の日課。
キーンコーン・・・・・・・・
(鳴った)
チャイムが鳴り始めた。
俺は、向こう側の方向を見る。
「カラス君」
「今日は早いね。どうしたの?」
「自習だった。お腹空きすぎて挨拶してないや・・・・」
「俺なんて授業出てないよ」
「・・・・・・寒くないの?」
「カイロ」
ポケットの中からカイロを取り出すと、やってきた黒猫さんはそれを一瞬の内に俺から取り上げた。