カラス君と黒猫さん
「黒猫、今日マユ来てるよ」
「えっ本当?!意外だなぁ、男と遊んでるかと思ってたのに」
「お前を見て楽しむそうだぜ」
「大丈夫、カラス君の方が見物だから」
「黒猫さん酷くない?」
黒猫さんと雅がけらけら笑う。
(遊ばれてる・・・・・・・。と言うか、女装はしないって言ったのに)
「あ、その顔は不機嫌だな。大丈夫だって。今日カラスは女じゃないぜ。カジノの方に回ってもらう」
「カジノ?ここ、そんな所があるの?」
「あれ、言ってなかったっけ。ここはキャバクラだけじゃないよーって。」
「・・・・・・言ってたっけ」
カジノ。
違法な匂いが物凄くするんだけど。
「大丈夫だって。ここは違法じゃないから。」
「・・・・・そう。」
ほっと安心した所で、黒猫さんが立ち上がった。
「雅、どこに服ある?」
「いつもの更衣室に置いてある奴。」
「ん。じゃあ頑張ってねカラス君。会えたらいいねー」
「あれ?黒猫さん?」
「黒猫はキャバクラで盛り上げ役的な事するから。お前はこの服な」
雅から真っ黒のスーツを手渡される。
・・・・・・いかにもカジノだ。
そうこうしている内に、黒猫さんは部屋から出て行った。