カラス君と黒猫さん
「おっ、さっすがカラスー!似合ってるぜ」
「・・・・・・・・・・どうも」
「何だ何だ不機嫌だなー。何?さっきの事気にしてるのか?もう気にすんなってー」
「・・・・・・・・うるさい・・・・・・・」
背凭れを抱き抱えるように、パイプ椅子に凭れた。
ひやりとした鉄の冷たさが直に伝わる。
「だからさー・・・・・・ね?さっきのは・・・・・・」
バンッ!!
荒々しく、部屋のドアは開けられた。
「はー・・・・・・はー・・・・・、
おっ!カラス君早速着替えてる。ねぇ、今ワックス貰ってきたからちょっと弄らせてよ」
「・・・・・・・・・・・・・黒猫、さん」
右手に何かの缶、左手にワックスらしき入れ物を持った黒猫さん。
「おっ、かーわーいーいー!」
「きーもーいー。」
(・・・・・・はじめてみた・・・・・・・)
真っ黒な髪を巻いて、目元がきらきらして、いつもは薄い唇が今日は艶めいてる。
髪と同色の黒い膝上のミニドレスを着てて、肩にファーを羽織ってて。
(キャバ嬢風の黒猫さん、初。)
確かに、さっき雅が言ってたようにとても未成年とは思えない程大人びてる。