カラス君と黒猫さん





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午後4時過ぎ。
外はもう薄暗くなり始めている。


現在、ぶっ通し3時間働いている俺は、何故か疲れていない。


(黒猫さんの言う通り、こう言うの向いてるかも)



ポーカーを楽しんでいる客にワインを出し終えて、少し休憩に入った。



「お、頑張ったなカラス。少し休んだらどうだ?」

「あ、高見さん。そうする所です」

「後は任せろ!」


後ろから声を掛けてきた、大柄な高見さんは豪快に、だけど大人な雰囲気を漂わせながら笑った。





外に出ようかなー、と思ったところ。




「・・・・・・・シャンパンいいかしら?」


顔を上げた。
頭上で高い声がしたからだ。



「はい、少々お待ち下さい」



・・・・・・・・目の前には、女性。
至近距離なのに、全く存在に気付かなかった。

疲れが溜まってきたのかな。




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