カラス君と黒猫さん
「・・・・・・・・・・・・・・・・・好きです、」
真っ黒な目を見て、呟くように言った。
少し腫れた目が痛々しい。
大きい目が更に真ん丸に開かれる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・うそ、もっかい」
「何でもう一回言わせるのさ。」
「うっそだ。そんな素振も見せなかったもん」
「素振見せたら恥ずかしいでしょ」
黒猫さんの頬が赤くなっていくのが分かる。
(・・・・・・・・・可愛い)
「ぜんぶ好きだよ、黒猫さん」
赤くなっている黒猫さんを見るのは何だか新鮮で面白い。
「・・・・・・・・・・返事はどうなの?」
黒猫さんが、ちょっと引き締まった顔になった。