カラス君と黒猫さん
「ま、いっか。ねぇ、ちょっと来てよ」
彼女は笑った。
ただの、笑い方じゃない。
とんでもなく妖しい笑いで。
けど、はじめて見た笑顔に釘付けになって、引かれた手に従った。
(相変わらず冷たい手)
「ねっ?良いでしょう?コイツなら行けるって!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「でもなぁ~・・・・・・男だろ?」
「この人華奢だしちょっと大きいけど服何とかすれば女に見えるよ」
「まぁ、そうかも。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺は現在、二人の人間の間に居る。
右側黒猫さん、左側なんかごつい男。
しかも、この会話の内容と言ったら。