カラス君と黒猫さん
「働き者だね」
「いい嫁さんになれるぜ黒猫」
「うるさい、一生独身」
「えっ・・・・・・・・・・・・・・・」
何だかんだ言って仲がいい二人に苦笑する。
「私明日朝からコンビニのバイト入れたから、先に帰るね。雅、カラス君お疲れ様」
「あぁ、俺も帰る。一緒に着いて行っていい?」
少し黒猫さんが目を開いて、俺を驚くような目で見た。
「・・・・うん。別に構わない。」
「何か驚いているような顔してるね」
「そう言う性格じゃなさそうだし。一人で帰るーみたいな事を想像してた」
「どんな印象持ってんの」
ポケットから半分飛び出していた携帯を突っ込んで、立ち上がった黒猫さんと同時に俺も立つ。
にやけている雅を黒猫さんが一睨みして、店を出た。
「・・・・・・・・・・・・さむい」
「もう冬になってきたね」
「私冬、一番嫌い」
「あぁそうなの?」
「寒いのが苦手」
黒いパーカに首を埋めて歩く黒猫さんの姿は何だか愛らしい。
こんな事言ったら怒られるけど、幼稚園児みたいで。