カラス君と黒猫さん
そして、時間は午後7時にかかった。
「そんじゃーまたな!」
「あぁ、また」
あれからずっと担任の熱唱を聴いていた俺らは、とうとう嫌気がさし、無理矢理止めさせて解散、と言う形になった。
黒猫さんも俺らが居た部屋には近寄らなくて、バイトしている事がバレずに済んだし、まぁいいか、と言うか何と言うか。
そして、俺も店から出よう、と思ったとき。
ぱりん。
奥でガラスが割れるような音がした。
(・・・・・・・・・なんだろう)
興味本位で音がしたほうに行った俺は、ただの野次馬だったのかもしれない。
でも、行ってよかったのだろうか、あの場所に。
そう後から思うようになった。