カラス君と黒猫さん
「・・・・・・あぁ、肥田、って奴居たね。セクハラ教師だとかなんだとか」
(何で忘れてたんだろう)
『1組の黒猫ってお前、知らないのか?』
昔、友人が言っていた事を忘れていた。
1組の、黒猫。
黒猫さんは1組で、その担任がセクハラ教師だったなんて。
「先生、噂だと他の生徒にも手を出したとか」
「俺は、っ・・・・・・・・・・、黒音に注意をしただけでっ・・・」
反射的に、そう、本能的に。
そいつの髪を掴んで、冷たい壁に打ち付けたところで悲鳴が上がり、我に返る。
「かっ・・・らす、君・・・・・・!」
腰に巻きつく冷たい腕。
「黒猫さん、」