カラス君と黒猫さん
濡れた体が、俺の服を滲ませて体温を奪う。
「いいの?さっきはあんなに怒鳴っていたのに」
「・・・・・・・・・・・・・・・っ」
俺がその教師を離すと、黒猫さんもそっと俺から離れた。
「ッ・・・・・・篠加羅!教師に手を出すとは、退学の心配が無いんだな!!!」
額に血を滲ませて、床にへたれている姿は何だか滑稽に思える。
「お・・・・・・・・・・・・・・・」
「退学?!フザけんな!変態教師が!!」
俺が物を言う前に、今度は黒猫さんが咬み付いていた。
(うわっ、)
黒猫さんは勇ましく、教師の胸倉を掴んで拳でその顔をぶん殴った所だった。
グーパン・・・・男らしいね、黒猫さん。
「私達を退学にする前にお前は刑務所入れ!脳入ってんのかこの頭!」
「ちょ、黒猫さん・・・・・・・」
殴られた教師は最早抵抗する力も無いのか、だらりと床に突っ伏した。