カラス君と黒猫さん



(お米・・・・・・は昨日の残りがあるか・・)


冷蔵庫から、冷飯を取り出す。



(卵よりも、無難な塩で食べてもらおう。吸収されやすそうだし、吐いてもスプラッタじゃない)



鍋に水を入れ、火を点けた。


そこで、腰に違和感。
視線を落とすと、腕。



「からすくん、」

「黒猫さん・・・。寝ててって言ったのに」

「たまごがいい。」

「え?」

「おかゆ、たまごがいい。」

「さっき食べれないって・・・・・」

「食べるー」



自由だ。
黒猫さん、凄い自由だ。


俺の横から顔を出した黒猫さんを見下ろす。
そこで冷飯を入れ、視線を戻した。


「ちょ、黒猫さん、脱いだの?」

「大きすぎるもん、あのズボン」

「だからって脱ぐ?」

「いいじゃん、長さ十分」


黒猫さんは、俺が貸したシャツ一枚で歩いていた。
とは言っても長さが長さで、黒猫さんの太腿少し下まであるから何ら問題は無いけれど。



「卑猥だね」

「だってあつい。」

「体冷やしたら治りが遅くなるよ」

「あー。」




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