カラス君と黒猫さん



「からすくん、料理できるのー?」

「まぁ、日常料理くらい。」

「主夫目指しちゃいなよー」

「しゅふ?」



舌ったらずは相変わらずだけど、幼稚さが少し抜けてきたかな。



「うんっ、家事するおとこーっ」

「・・・・・・・・・あぁ、はいはい」


慣れない。
ちっちゃい黒猫さん。


いつもの毒舌ぶりはどこへ行ったのだろう。



「ほら、寝ててよ黒猫さん。明日には治してもらうからね」

「うん」




自分の部屋に黒猫さんを押し詰めて、再びお粥作りに取り組む。




何だっけ。
卵粥がいいんだっけ。


冷蔵庫から卵を取り出した。



そこでさっきの黒猫さんの格好を思い出す。
あぁ、黒猫さんって危機感無いなぁ。







< 91 / 223 >

この作品をシェア

pagetop