カラス君と黒猫さん
「からすくん、料理できるのー?」
「まぁ、日常料理くらい。」
「主夫目指しちゃいなよー」
「しゅふ?」
舌ったらずは相変わらずだけど、幼稚さが少し抜けてきたかな。
「うんっ、家事するおとこーっ」
「・・・・・・・・・あぁ、はいはい」
慣れない。
ちっちゃい黒猫さん。
いつもの毒舌ぶりはどこへ行ったのだろう。
「ほら、寝ててよ黒猫さん。明日には治してもらうからね」
「うん」
自分の部屋に黒猫さんを押し詰めて、再びお粥作りに取り組む。
何だっけ。
卵粥がいいんだっけ。
冷蔵庫から卵を取り出した。
そこでさっきの黒猫さんの格好を思い出す。
あぁ、黒猫さんって危機感無いなぁ。