カラス君と黒猫さん
「なんで、あんなやつがセンセイやってて、あんなやつらに体をあげてしまった人が居んのか分からない・・・・・・!!」
やっぱり、熱のせいもあるかもしれない。
黒猫さんがこんなに感情を顕にしたのは珍しい。
(でも、)
「黒猫さん、やっぱり黒猫さんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・なにが」
少し、不機嫌そうに俺を見上げる黒猫さん。
「むかついたら堂々と喧嘩して、殴って。何か黒猫さんは男っぽくてかっこいい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
だって、襲われかけたあの状態で先生に殴りかかるのは黒猫さんくらいでしょ?
「・・・・世の中、腐ってるんだ。カラス君みたいに、いいひとばっかじゃない。なのに、」
「俺はいいひとなんかじゃないよ」
黒猫さんの顔横から手を外す。
同時に黒猫さんは体を起こした。
「先生のケツでも蹴り上げとけばよかった」
「はは、何それ」
熱の篭った瞳で、俺をまじまじと見る黒猫さん。
あぁ、穴が開きそう。