問題山積み
どこのお店に行こう?
どんな色がいいかな?
そうだ、書店で雑誌買って研究しよう!
財布の中身は3万円近く。
安いものなら、何着か買えるはず。
そんなことを考えながら、ご機嫌で夜の繁華街を通り抜ける。
お店から駅までは徒歩5分程度、そこにはラブホテルやクラブやその他諸々のいかがわしいお店がひしめき合っている。
風俗嬢になるまで全く馴染みのなかったこの街は、当然まだ数回しか歩いたことがない。
特に、こんな夜中は。
昼間はがらんとしたこんな商店街も、日が落ちると惑わされそうなくらい妖しく輝きだすことを初めて知った。
そのひとつひとつが気になって、私はゆっくりめに、あちこち見回しながら歩く。
ふと、キャバクラの集うビルとキャバクラの集うビルの間に、ペットショップがあるのを発見した。
こんなところにペットショップなんてあったんだ…。
流石は歓楽街、これだけ夜が更けても、煌々と明かりを点して営業している。
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