問題山積み
牛丼屋にもラーメン屋にも一人で入っちゃう私は、亮君から見れば100%「有り得ない女の子」ってこと。
今お姉ちゃんが勤めている会社だって、友達と採用試験を受けていたみたい。
「何それ、そんなこと可能なの!?しっかりしろよ日本の会社!」と、数ヶ月前に別れた私の彼氏も呆れ返っていたっけ。
あ、ちなみにその友達が今の同僚だとかなんとか。
類は友を呼ぶのかなあ、お姉ちゃんみたいな人種が他にもいるってことだよね。
恐ろしくてしょうがないよ。














翌日、起きたらお姉ちゃんはもう出社した後だった。
リビングのテーブルの上には、ディオールやシャネルの化粧品が片付けもされずに鎮座している。
頭をがしがし掻きながら、パジャマ姿で私はそれをひとつひとつソファの片隅に投げ捨てる。
「新色なの」とつい最近買ってきたばかりのアイシャドーは、一度借りて使ってみたら、確かに発色がとても綺麗だった。
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