問題山積み
蝶よ花よ
男の子より綺麗な女の子は沢山いる。
女の子より綺麗な男の子は沢山いる。
平成のこの世の中、ジェンダーなんて最早意味を為さない。
そう常日頃考えてしまうのは、私の仕事が「男の子」だからでしょうか。
深夜0時から2時の間、“私”は“俺”になる。
そして、“歩(あゆみ)”から“碧(あおい)”に名前を変える。
パソコンを起動して、ブックマークされているサイトの一番上をクリック。
ログイン、VIPルーム、ハロー姫君達。
そこで俺を待っている子は、本日一人。
ハンドルネームは「菫(すみれ)」。最近よくここで俺を指名する子だ。
『碧、こんばんは!』
俺がそのチャットルームに入るなり、待っていましたと言わんばかりに飛び込む菫の一文。
それに応えるべく、俺も素早くタイピングする。
『お待たせ!』
『碧、昨日はここに来なかったねー』
『昨日は仕事。ごめんな』
『ううん。お疲れ様』
まるで本当に会話しているかのような、スムーズすぎるやりとり。
女の子より綺麗な男の子は沢山いる。
平成のこの世の中、ジェンダーなんて最早意味を為さない。
そう常日頃考えてしまうのは、私の仕事が「男の子」だからでしょうか。
深夜0時から2時の間、“私”は“俺”になる。
そして、“歩(あゆみ)”から“碧(あおい)”に名前を変える。
パソコンを起動して、ブックマークされているサイトの一番上をクリック。
ログイン、VIPルーム、ハロー姫君達。
そこで俺を待っている子は、本日一人。
ハンドルネームは「菫(すみれ)」。最近よくここで俺を指名する子だ。
『碧、こんばんは!』
俺がそのチャットルームに入るなり、待っていましたと言わんばかりに飛び込む菫の一文。
それに応えるべく、俺も素早くタイピングする。
『お待たせ!』
『碧、昨日はここに来なかったねー』
『昨日は仕事。ごめんな』
『ううん。お疲れ様』
まるで本当に会話しているかのような、スムーズすぎるやりとり。