問題山積み
「暇じゃないもん。今から学校に行って、その後友達と遊ぶ」
『じゃ、その友達と遊んだ後は暇じゃん。飲もうよ』
「今日はやだ」
圭君は私のことなんてすっかり見抜いたような感じでぽんぽん話を進めるが、私の芯の部分まではこれっぽっちも分かっちゃいない。
あ、だから私の彼氏候補には上がらないのか。
『どうして?他の男と遊ぶから?』
「他に男なんていないよ」
圭君に嘘をついても、全く良心が痛まない。
バイトの先輩の顔が一緒浮かんで、すぐに消えた。
『そう?ならいいけど。なんか今日は機嫌悪いんだなー』
「生理が近いからじゃない?」
咄嗟に出たごまかしの言葉で、はっと気付く。
そうだ、来週辺り生理が来る。
生理前って体重が増えるから、それだけで気が滅入る。
下腹はぽっこりするし、なーんにもいいことがない。
『生理かよ。それじゃ、触らぬ亜樹に祟りなしだな』
「そういうこと」
私の我が儘がこうにも通用するのは、女の子に慣れた圭君ならでは。