とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~



忍のTシャツを捲り上げ、肌に口付けた時…不意にコンコンと言うノックが聞こえて二人はビクッとはね上がった。



「お~い!右京、酒買ってこい!」



「「…………」」



はぁと溜め息を着いた右京は「はいはい」とドアに向かって返事をして忍の服を整えた。



「どうやら“お預け”らしい…」



忍はクスクスと笑いながら、シュンと項垂れた右京の頭を撫でた。



「コンビニ…一緒に行こうか…」



不貞腐れた右京は忍に腕を引かれて渋々と立ち上がると、少し蒸し暑い外へと二人は出掛ける事にした。



外は風があるせいか、思った程暑くは無い。



「忍…手。」



「やだよ…暑いもん。」



「…なんだと…?」



右京はふざけてキャーキャーと逃げる忍を追い回し、コンビニに到着した時には二人とも軽く汗が滲んでいた。



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