とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
『何が“違う”のよ…あなた有名よ?あの手この手を使って男を寝取るって…』
『ちょっと!人聞き悪い事言わないでよ!』
『本当の事でしょ!?だいたい…』
『ストップ!ストップ!』
ヒートアップする二人を制して右京は苦笑いした。
『ナオミ…君が何を考えてるのか判らないけど、俺を落とすのは無理だよ?』
『落とすだなんて…』
『そうよ!クロウはあなたなんか相手にしないわよ!?私は別だけど~』
…おいおい、勘弁してくれ…
挑発して自分に腕を絡めてくるサラに右京は頭を抱える。
悔しそうに顔を歪めて『フン!』とその場を去って行くナオミに、サラは勝ち誇ったように笑みを浮かべた。
右京はそんな彼女を半眼で睨むと、サラはエヘッと笑いながら舌を出した。