とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
◇
広報担当の男性が部屋を出て行ってから20分程経った。
『…少し遅いですよね…』
『ああ…ヤバいね。』
最悪の事態が脳裏を過って忍の背に悪寒が走った。
そもそも、最初から言ってくれれば良かったのだと彼女は思う。
ニックは『言えば君は来なかっただろ?』と言ったが、当たり前である。
…なんでこんな危険な橋を渡る必要があるのか…。
落ち着き無く展示物の前をウロウロ歩きながら、唇を噛んだ。
…大丈夫。潤君も居るハズだし、右京だって…
だが、意外と警備員も多かったのを思い出し、忍の不安は増すばかりだ。
彼女はブンブンと頭を振ってネガティブな思考を追い出した。
とりあえず、死海文書について考えながら不安を紛らわす。
広報担当の男性が部屋を出て行ってから20分程経った。
『…少し遅いですよね…』
『ああ…ヤバいね。』
最悪の事態が脳裏を過って忍の背に悪寒が走った。
そもそも、最初から言ってくれれば良かったのだと彼女は思う。
ニックは『言えば君は来なかっただろ?』と言ったが、当たり前である。
…なんでこんな危険な橋を渡る必要があるのか…。
落ち着き無く展示物の前をウロウロ歩きながら、唇を噛んだ。
…大丈夫。潤君も居るハズだし、右京だって…
だが、意外と警備員も多かったのを思い出し、忍の不安は増すばかりだ。
彼女はブンブンと頭を振ってネガティブな思考を追い出した。
とりあえず、死海文書について考えながら不安を紛らわす。