とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
「なんだよ・・・気になるじゃん!」
「…“色々考えてる”って、何を色々考えてるわけ?」
「・・・言ってる意味がわからない。」
「だからぁ!ちゃんと私の事も考えてる!?」
やっと忍の言いたい事を理解した右京は「なるほど」と微笑む。
「今日は休日だったな。・・・仕事はもう止めるよ。」
「・・・止めてどうするの?」
右京は忍の腕を引っ張って自分の膝に乗せると、チュッとリップ音を立てて軽くキスをした。
「どうすっかな~・・・今すぐ忍を脱がせるか、デートに行くか・・・迷う。」
「脱がないわよ!」
忍はクスクスと笑いながら右京の膝を降りると、「用意してくる!」と部屋を出て行った。
…素直に言えばいいのに…
右京はそんな忍を見送って、PCの電源を落とした。