とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
「君が噂の…!?…うんうん、なるほど…」
上から下までじろじろと見られ、ちょっと警戒して右京の後ろに隠れる。
「右京が自慢するだけあるな…」
「可愛いでしょ、俺の彼女!…あ、変な気起こしたら先輩でも容赦しませんよ?」
「あはは!そりゃ残念だ。…そういや~今日篠原と飲むんだよ!お前も来いよ、彼女連れて来ていいし。」
「私はいいよ!右京、行って来て?」
「う~ん…忍が行かないなら俺も行かない。」
平然と先輩の誘いを断る右京に忍が焦って「行って来なよ!」と詰め寄った。
「じゃあ、忍も行こう?」
「男だけの飲み会は来づらい?…相川も誘うか…」
相馬は携帯を取り出し、誰かに電話をし始めた。
オロオロする忍の頭をポンと撫で、右京が「一緒に行こ?」と少し首を傾げて微笑む。
「……その表情、ズルい…」
結局忍は右京と一緒に飲み会へ参加する事になったのだった。