とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
その隣に忍が居る事が腹立たしい。
相川は何食わぬ顔をして「右京さ~ん」と彼の隣に座った。
少し驚いた彼に得意の上目遣いで迫る。
「…もっとお話ししましょうよ~!」
「…何を…?」
…な、何をって…
「イ、イギリスでは一人暮らしですか~?大変そうですね。」
「え…?忍も連れてくよ?」
「…そ、そうなんですか…」
その会話を聞いていたバーテンの若い男性は「ついにっすか?」と笑う。
「良かったっすね、クロウ…。で、式はいつ?」
「…お前は呼ばねぇよ。」
「…忍さん…なんすか、この人!なんでこんなに俺に冷たいんすか!?」
「私に聞かないでよ…」
「………」
…入れない…!
自分を無視して盛り上がる彼等に腹が立つ。