とある堕天使のモノガタリⅣ ～TORAH～

「…右京はなんで私を選んだの？」



「…なんだよ、急に…」



「…もしも私じゃない誰かを選んでたら…うちらどうなってたのかな～って。」



右京はクスリと笑って「そうだな…」と呟く。



「適当に馬鹿やってつまんない一生を終えるんじゃねぇ？」



「え～…なにそれ！」



「忍が居るから毎日が楽しいって事！」



照れ臭そうな右京に忍が微笑んだ。



「…そうね…私も右京が居るから楽しい。」



「ありがとう、忍…俺の彼女でいてくれて…」



「ふふ…どーいたしまして！」



ほんのり頬を染めた忍に右京はコツンと頭をくっつけた。



「…この先何があっても忍だけは守ってみせるから…」



忍にはその言葉の真意がよく解らなかったが、右京の表情を見て言い様のない不安を感じた。