とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~




荷ほどきを手早く済ませ、二人は街に繰り出した。



新居は右京の勤務地であるロンドン郊外とP2の丁度中間で、かなり立地条件もいい。



最初はさすがの右京も恐縮した。



「どうせ滅多に利用しない物件だ。好きに使って構わない。」



アランはそう、いつものようにシレッとして言い放った。



…コイツの一族はどれだけの資産を所有しているのだろうか…



ロイから以前聞いた話では、アランの母方は貴族の出だとか…。



まぁ、その手の噂は何の真実味がない。



なんにせよ、右京はアランの申し出を断る理由もないので素直に受け入れた。



…後々になって色々と思い出し、少々後悔した事は秘密だが…。




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