とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
立ち止まって困ったように自分の顔を覗き込む右京を忍は軽く睨む。
「・・・みんな右京の事見てる。・・・私の右京なのに・・・」
口を尖らせて呟いた忍に一瞬キョトンとして、次の瞬間ゲラゲラと笑い出した。
「意味わかんないし!!つか、そんな可愛い事言って~・・・襲っちゃうよ?」
「嫌よ。お腹空いたもん!」
「・・・そうはっきり拒否られると軽く傷付くんだけど・・・」
ちょっと照れた右京に腕を絡めて拗ねる忍。
そんな忍が堪らなく愛しい・・・。
「・・・忍・・・?」
右京は彼女の顎をグイッと引寄せ、もう一度深くて長いキスをした。
・・・ここが日本だというのも忘れて。