とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
◇
それは数時間前の事。
署内の同僚がダンの肩を叩き、『お先に』と声を掛けた。
彼は今まで格闘していた書類の束から顔を上げ、時計に視線を移す。
『もうこんな時間か…』
…今日はP2に行くつもりだったから定時で上がるつもりだったのに…。
だが、最近細々とした事件が多く、報告書もなかなか片付かない。
時刻はもうすぐ19時になろうとしていた。
『残りは明日にまわすか~』
ひとつ伸びをしてジャケットを手に立ち上がる。
…と同時にデスクの電話が鳴った。
タイミング悪く課の奴等が出払っており、仕方なくダンは受話器を取った。
『…刑事課で合ってるかな?』
『…?…そうだけど?』
『アンタ、刑事さん?…“招待状”は届いたかな?』
『…“招待状”?…何の事だ?』
奇妙な事を言うその男の声に、ダンは嫌な予感がした。
それは数時間前の事。
署内の同僚がダンの肩を叩き、『お先に』と声を掛けた。
彼は今まで格闘していた書類の束から顔を上げ、時計に視線を移す。
『もうこんな時間か…』
…今日はP2に行くつもりだったから定時で上がるつもりだったのに…。
だが、最近細々とした事件が多く、報告書もなかなか片付かない。
時刻はもうすぐ19時になろうとしていた。
『残りは明日にまわすか~』
ひとつ伸びをしてジャケットを手に立ち上がる。
…と同時にデスクの電話が鳴った。
タイミング悪く課の奴等が出払っており、仕方なくダンは受話器を取った。
『…刑事課で合ってるかな?』
『…?…そうだけど?』
『アンタ、刑事さん?…“招待状”は届いたかな?』
『…“招待状”?…何の事だ?』
奇妙な事を言うその男の声に、ダンは嫌な予感がした。