とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~



電話の向こう側のクククと笑う男の声が耳の奥に響く。



『…おい、“招待状”ってなんなんだ!?』



『…ショッピングセンター…0時ジャストだ。』



『はぁ!?ショッピングセンターが何だって!?』



『…また連絡する。』



そう言って一方的に切れた受話器を睨み、ダンは思考をフル回転させる。



─“招待状は届いたかな?”



…招待状ってなんだ?何処に届いたって…?



─“ショッピングセンター…0時ジャストだ”



『…まさか…!?』



彼は弾かれた様に顔を上げ、直ぐさま内線をかける。



『だ、大至急署に届いたダイレクトメールを調べてくれ!…何処から届いたものかだって!?そんなもんこっちが知りたい!とにかく!犯行予告かもしれないんだ!』



ダンは早口でまくし立てて受話器を叩き付けた。



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