とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~




丁度ダンがショッピングセンターの敷地内に到着した時、ジャケットの胸ポケットで携帯が鳴った。



『到着したようだね。すぐにそこの見取図を送るよ。』



その声の主はアランだった。



『すまない…助かるよ。』



定時過ぎで遅番の刑事等が部署に少なく、やむを得ずアランに助けを求めたのだ。



通常なら部外者である彼に頼む事はないのだが、何しろ時間がない。



ダンは腕時計に視線を落とし、車を降りると走り出した。



─ピピッ…!



一旦立ち止まり送られてきた見取図を確認する。



…奴らの狙いはなんだ…!?



真っ先に思い浮かんだのは“無差別テロ”だった。



だが、もしそうなら時刻を夜中にする必要がない。



…恐らく狙いは別だ。



ダンは見取図を見ていてあることに気付いた。





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