とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
右京は全く悪びれた様子もなく、「さぁね」とニヤリッと笑う。
…まさか…
そこで忍は、やっと彼の意図を理解した。
「…出掛ける気ないのね…?」
「あるよ。」
睨む忍をひょいと抱き上げ楽しげに笑う右京。
「まぁ…“あとで”だけどね。」
「ちょっとっ!?」
ジタバタと暴れる忍を気にもせずリビングを横切って寝室まで来ると、ベットの上に彼女の身体をポイッと投げた。
「さて、どこから頂こうかな。」
「っ!?ま、待って待って!まだ午前中よ!?」
「知ってるよ、そんなの。」
だからなんだと言いたげな表情の右京に忍は言葉を詰まらせる。
「そ、そういうのは夜にしない?」
「夜はアンダーワークがあるから無理。だから今。」
そう言いながら忍のTシャツを捲り上げ、腰にキスをした。