とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
【第四章】
体調不良
◇
─カチッカチッ…カチッカチッ…
静かな室内にペンをノックする音が響く。
─カチッカチッ…カチッカチッカチッ…
『………』
最初はスルーしていた右京もあまりのしつこさに目だけ動かして睨む。
─カチッ…!
それに気付いた彼はペンをノックする手をピタリと止めた。
…うっ…こっち見てるし…!
慌てて視線を反らしたが『クロウ…。』と自分を呼ぶアランの声に、右京はビクッと硬直する。
不自然な程ゆっくりと顔を上げ、『…なに?』と白々しく答えた。
右京は“そろそろ”だと直感的に思い、半分逃げの体勢を取りながら彼を見る。
『俺は悩んでるんだ…。』
右京は“来るぞ、来るぞ”と思いながら『何を?』と言ってみる。
“何を”なんて彼には判っているのだ。
なんせ、ここ数日間“それ”についての話しかアランの口からは出ないのだから…。
─カチッカチッ…カチッカチッ…
静かな室内にペンをノックする音が響く。
─カチッカチッ…カチッカチッカチッ…
『………』
最初はスルーしていた右京もあまりのしつこさに目だけ動かして睨む。
─カチッ…!
それに気付いた彼はペンをノックする手をピタリと止めた。
…うっ…こっち見てるし…!
慌てて視線を反らしたが『クロウ…。』と自分を呼ぶアランの声に、右京はビクッと硬直する。
不自然な程ゆっくりと顔を上げ、『…なに?』と白々しく答えた。
右京は“そろそろ”だと直感的に思い、半分逃げの体勢を取りながら彼を見る。
『俺は悩んでるんだ…。』
右京は“来るぞ、来るぞ”と思いながら『何を?』と言ってみる。
“何を”なんて彼には判っているのだ。
なんせ、ここ数日間“それ”についての話しかアランの口からは出ないのだから…。