とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~




なんとなく身体がだるく、忍にしては珍しく右京の帰りを待たずにベットに横になる。



…少し休めば良くなるかも…。



ほんの1時間寝るつもりが、どうやら爆睡してしまったらしい。



額にひんやりとした何かを感じて目を覚ました。



「あ…ごめん、起こした?」



「…右京…?いつ帰って来たの?」



「さっき。…それよりお前、熱ないか?」



「あるかも…だるいの…」



心配そうに頬を撫でる右京に忍は弱々しく微笑む。



「大丈夫だよ…寝れば治るから…」



「とりあえず、熱だけ計れよ。」



右京は身体を動かすのもしんどいらしい忍の口に無理矢理体温計を突っ込む。



「…37.5度…微熱か…」



「きっと疲れが出たのよ…大丈夫だから右京も休んで?」



意外と世話好きな右京は忍に難色を示したが、ため息混じりに彼女の隣に横になった。




< 376 / 476 >

この作品をシェア

pagetop