とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~



「もう2週間近くシてないのに…」



確かにほぼ朝しかまともに顔を合わせない日々が続いていて、そんな時間は無かった。



忍は素朴な疑問をぶつける。



「…たまってる?」



「そりゃ…ごちそうを目の前にしたパブロフの犬だから…」



忍はちょっと考えてから身を反転させて右京に馬乗りになる。



「えっ…?なにこの図…」



押し倒してたはずの自分が何故か忍に押さえつけられ、右京は思わずポカーンと口を開けた。



さっきとは逆に今度は忍がニヤリッと口角を上げる。



「…シてあげる。」



「えっ…えっ…ちょっ…ええっ!?」



普段の忍ならあり得ない事を言い出し、右京は焦って逃げ腰になる。



…な、なんかスイッチ入った!?



突然忍のドSスイッチがオンになった事を悟った右京は「落ち着け!」と忍を押し留めた。



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