とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~


「あら、私は落ち着いてるわよ。でも右京は…」



そう言って右京の下半身に忍はしなやかな指先を這わす。



「ッ…!ちょっ…どこ触ってんの!?」



「…とか言ってやる気満々じゃない。」



「ちがっ…いや、違わないけど…じゃなくて!ダメダメ!」



言葉とは裏腹に正直な身体は忍のせいで更に硬度を増す。



たじたじの右京を忍はクスクスと笑いながら、彼のベルトに手を掛けた。



「ま、待て待て!どうした!?今日おかしいぞ!?」



「いつも私にはするくせに…仕返しかな。」



嬉しいような恥ずかしいような、言い様のない羞恥な行為に右京は葛藤する。



…このまま流されていいのか!?



「やっぱりダメ!…恥ずかし過ぎる!」



「…そう。じゃあ、止める。」



「えっ…?止めるの?」



つい本音が出てしまってハッと口を手で塞いだ。




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