とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~




忍は路地の片隅で独り、ふぅ…と小さく息を着いた。



さすがにちょっとはしゃぎ過ぎたと反省しつつも、先程のvaleのライヴの余韻に浸る。



…生のテリー、格好良かったぁ~



新曲を口ずさみながら人気の少なくなった辺りを見回す。



ふと、数メートル先に自販機があり、男性がその前でドリンクを買う姿が目には入った。



「…私も喉乾いたな…」



右京が戻るまでまだ少し時間はありそうだ。



忍は少し怠い身体を動かし、自販機へと足を向けた。



バックをごそごそと探り小銭入れを探す。



と、自販機に居た先客がドンッ!とぶつかり忍はちょっとよろけた。



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