とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
接触出来るとすればライヴの前後だが、失敗は許されない。
「ライヴ直後が狙い目だな…」
「じゃあ俺はそれまで周辺で待機しとくよ。」
「OK…俺はアダムを監視だ。」
「気を付けてよ?多分かなり警備が多いはずだから。」
それに関しては右京も同感だった。
イスラエルの考古学庁の時の様に上手く紛れ込めればいいのだが…。
「…そうか…紛れ込んでればいいんだ…」
「うん…?何する気?」
「ライヴハウスのスタッフとして先に潜り込んどく。」
最初からそこに居れば怪しまれないだろう。
「大丈夫なの~?アダムに見つかったらアウトじゃん…」
「スタッフが多いならその可能性も低くなるだろ?」
右京はそう言っていたが、虎太郎にはそんなに上手くいくとは思えなかった。