とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~




特攻の二人から連絡が入ったのは予定していた時刻より2時間ほど早めだった。



『スタンバイを開始する。』



それを聞いてロイは時計に目を向けた。



『…早くないか?』



『まぁね。右京がまたむちゃくちゃ言い出して…』



歯切れの悪い虎太郎にロイは嫌な予感がした。



『…聞く…?』



『…聞きたくない気もするが…話すならアランが居ない今のうちだぜ?』



『実は右京が…』と状況を説明する虎太郎に、ロイは頭を抱えて項垂れる。



『何か本人は自信満々なんだよね…』



『アイツはいつだって自信満々だろ…』



『聞こえてるぞ』という右京の声が割って入り、二人は苦笑する。



『無茶はしない。とりあえず、バックアップよろしく。』



『あいよ。』



ロイは手早くキーボードを操作して右京の発信器を追った。



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