とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
◇
夕方にP2へ行くとアランが「待ってたよ」と右京を出迎えた。
『その後アダムから連絡はあったか?』
『いや…でもパンデミックは沈静化したみたいだな…』
『ああ…俺としては不本意な形でだったが…。』
結果的に右京がルシファーと休戦状態になった事でP2が機能しなくなったと彼は嘆く。
だが、あの場合それ以外に手段が無かったのもアランには判っていた。
だから右京を責める事は無かった。
あの時一番怒っていたのは虎太郎だろう。
というのも彼の主はゼウスの配下なのだから…。
無言で去って行った彼の悲しそうな表情が頭から離れない。
まるで“今から俺とお前は敵”とでも言っているかのようだった。
この先彼と対峙する事があったなら、自分は戦えるのだろうか?
夕方にP2へ行くとアランが「待ってたよ」と右京を出迎えた。
『その後アダムから連絡はあったか?』
『いや…でもパンデミックは沈静化したみたいだな…』
『ああ…俺としては不本意な形でだったが…。』
結果的に右京がルシファーと休戦状態になった事でP2が機能しなくなったと彼は嘆く。
だが、あの場合それ以外に手段が無かったのもアランには判っていた。
だから右京を責める事は無かった。
あの時一番怒っていたのは虎太郎だろう。
というのも彼の主はゼウスの配下なのだから…。
無言で去って行った彼の悲しそうな表情が頭から離れない。
まるで“今から俺とお前は敵”とでも言っているかのようだった。
この先彼と対峙する事があったなら、自分は戦えるのだろうか?