とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
「…まだ寝たくない…右京と話したいのに…」
「そんな眠そうなのに?…話なら明日聞くから。」
…あぁ、明日は休みなのか…。
「おやすみ」と額に柔らかな感触を残し、彼は歩きながらネクタイを緩めてリビングへと出ていった。
…いっぱい話したかったな…
そして意識を手放したらしく、次に目覚めたのは朝だった。
隣には気持ち良さそうに眠る右京が居て、ホッとして彼に身を寄せた。
彼は無意識に彼女を抱き締め、また寝息を立て始めた。
「…右京、かわいい…」
右京の胸に頬ずりすると、「ん…」と小さく声を立て、彼は薄く目を開けた。
「…忍…くすぐったい…」
右京の筋肉質の腕が忍の背中を撫でた。
「右京、離して…シャワー浴びたい…」
しぶしぶ腕を緩めた彼に微笑むと忍はゆっくりベットから這い出た。