とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
◇
右京が目を覚ましたのは1時間程してからだった。
まだ目的地の新潟まで30分程かかりそうだ。
隣の忍はというと、駅で買ったお弁当を既に食べ始めていた。
「…俺をさし置いて…普通、先に食うか!?」
「あれ…起きたの?…起こしたんだけど起きなかったから…」
忍は右京の分の駅弁を渡す。
「たまにはこうやってのんびり旅行も楽しいね。…駅弁美味しいし!」
確かに駅弁は絶品だった。
だが、右京はそれよりも忍が隣に居るだけで満足だった。
「二人きりで旅行なんて今までしたこと無かったしな。」
「言われてみればそうね~…誰かしら一緒だったし。」
「“婚前旅行”ってやつ?」
「ぷっ…婚前旅行が一泊なんてショボ過ぎるよぉ!」
二人でそんな話をしながら食事を終えると、もうすぐ到着のアナウンスが聞こえた。
右京が目を覚ましたのは1時間程してからだった。
まだ目的地の新潟まで30分程かかりそうだ。
隣の忍はというと、駅で買ったお弁当を既に食べ始めていた。
「…俺をさし置いて…普通、先に食うか!?」
「あれ…起きたの?…起こしたんだけど起きなかったから…」
忍は右京の分の駅弁を渡す。
「たまにはこうやってのんびり旅行も楽しいね。…駅弁美味しいし!」
確かに駅弁は絶品だった。
だが、右京はそれよりも忍が隣に居るだけで満足だった。
「二人きりで旅行なんて今までしたこと無かったしな。」
「言われてみればそうね~…誰かしら一緒だったし。」
「“婚前旅行”ってやつ?」
「ぷっ…婚前旅行が一泊なんてショボ過ぎるよぉ!」
二人でそんな話をしながら食事を終えると、もうすぐ到着のアナウンスが聞こえた。