とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~


チェックインを済ませ、荷物を置いた二人は受付で神社までの道を聞いた。



雑誌の取材と言うと受付に居た支配人らしき男性はちょっと目を輝かせた。



「例の怪現象を見に行くんですか?」



「まぁ…折角なんで出来たら…」



「でしたらそこの神社より、もう少し奥地にあるお寺にも行かれたらいいかもしれませんよ?」



この支配人、その手のオカルトに詳しいのか、聞いてもいないのにべらべらと話始めた。



「“鎌鼬”って本来“構え太刀”から来てる言葉なんですよ。昔、つむじ風によって出来た傷が太刀による傷に似てたかららしいです。」



忍と右京は「へぇ!」とは返事したが、科学的に考えたらつむじ風で傷が出来るとは思えない。



彼にお礼を言って二人はまず神社を目指す事にした。



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