とある堕天使のモノガタリⅣ
~TORAH~
面接と言っても右京が就職する事は元々決まっていたようで、主に業務内容の説明みたいな感じだった。
「…本当にいいんですか?黒崎部長…右京君をイギリス支店に配属して…」
「ああ、コイツはイギリス生活長いからな…慣れてるし問題ないだろ。」
「な?」と右京はチラッと視線を投げられ、「ええ、問題ないです。」と微笑んだ。
「ずっと向こうの大学ですし、イギリス支店には何度か助っ人で行ったことがありますから。」
「ほぉ…イギリスの大学に…出来のいい息子さんで黒崎部長も鼻が高いですな!」
「見た目はこんなだけどな?」
…こんなって…
大口を開けて笑う叔父を思わず軽く睨む。
右京にお構い無しの二人はもう既に「今日何処に飲みに行くか」という話題に切り替え盛り上がっていた。