とある堕天使のモノガタリⅣ ~TORAH~


彼女は右京を見ると目を見開き、何故か少しびっくりしたようだった。



「やぁ、相川さん。今度うちの会社に就職する事になった、うちの息子だよ。」



「…あ…あの…黒崎右京さんですよね?」



自己紹介をする前にそう言われ、右京と叔父は顔を見合わせた。



「そうですが…えっと…何処かでお会いしましたっけ…?」



彼女は「やっぱり!」と嬉しそうに笑った。



「私、同じ高校だったんです!学年は一つ下ですけど…!」



「へぇ…」とあまり関心なさそうな右京とは別に、隣の叔父は興味津々である。



「右京と同じ高校!?…コイツ高校時代どうだった?…やっぱり不良…?」



…“やっぱり”だと…?



思わず眉がピクリと動く。



< 98 / 476 >

この作品をシェア

pagetop