同じお前
「おはよー」
「うーっす」
ざわざわとしている学校の廊下はいつも通りの光景だ
高校になって早3ヶ月
生活にも、この相変わらずなうるさい空気にも慣れた
俺は菊川翔 (きくかわしょう)
1年B組の出席名簿は12番だ
もちろん、これまで女子と付き合った事もあるが小学生高学年の終わり位に少し遊びに行った位で終わってしまった
まぁ、今は付き合いたいって願望は全くない
教室に着き、鞄を机に置くと一息着いた
「なーにしてんの?朝から冴えない顔して(笑)あ、元からかぁ……??」
後ろからふいにニョキッと顔出したのは幼なじみの有紗(ありさ)だ
「るっせぇな。ちょっと疲れてるだけだよ」
素っ気ない態度を取り、とりあえず顔を腕と机に埋める
「で??何の用だよ。なんかあんだろ、その顔」
さっきから有紗はソワソワしながらこっちを見ている
よくぞ言ってくれました!とばかりに笑顔をほころばせて
「うん!実はこの学年の中に不良いるらしいよ!」
「………はぁ!!!!????」
あまりにも珍しくもない情報に呆気をとられた
中学にも不良って呼ばれる奴らは何人かいた
それは有紗も知っているハズだが何故それをまた新たに俺に言ったのだろうか?
疑問をだきながら適当にコイツの話に生返事してみる