暗がりの夜だから


私が少年の言葉を繰り返すと、少年は何やらポケットから取り出した。

そして私の前まで歩み寄り、そっと握り締めた手を開く。

少年の手のひらには、カボチャのおばけの…キャンディ。

「驚かせてごめん。これあげるから、泣かないで…?」

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