暗がりの夜だから


ゆっくりこくりと頷いた私を見て、さらに少年は続ける。

「みんな仮装してるから…、怖くてここに逃げてたの?」

いつの間にか少年の手のひらから私の手のひらに移動していたキャンディに目を落とす。

―…ううん、違うよ

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