暗がりの夜だから


寝静まった街は、相変わらずの静けさ。

ただ、ほのかに香るバニラの匂いだけが私の心をゆさぶる。

暗がりのなかで巡らせる思いが、悪い方向へと気持ちを紡いでいく。

―…誰か、いるの?

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