天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ
どんなにスカしても取り繕っても、白神 月の読心術の前に本心を隠しきれる者など存在しない。

そういう意味では、遥にとって月は相性最悪の存在だ。

得意の内面ツッコミも、周囲にバレていないからこそ。

それが月の前では思考ダダ漏れ。

ヘタレ丸出しなのだ。

「まさか一般生徒に羨望の眼差しを送られる天神セレブの代表格たる皇帝が、あのような俗な噂話に惑わされ、スペシャルバカ達と一緒に踊らされているとは…」

ザワッ。

月の白髪が逆立っていく。

「高貴で誇り高くあるべき天神学園の頂点に立つ者として、許されざる事ですよ、皇帝…?」

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